エイドラショック

The Eidra Shock Event (G.E.0 - G.E.3)

概要

エイドラショック(Eidra Shock)は、G.E.0年にエイドラ素の出現により引き起こされた一連の破滅的現象とそれに伴う地球全体の混乱の総称。 エイドラ素の出現により旧人類の想像が現実となる超常現象が世界規模で発生し、既存の物理法則の多くが根本から覆された。 結果として旧人類を含む旧生物の99.9999%が72時間以内に死滅し、旧人類による統治機構も完全に停止した。

⚠️ 重要な歴史的転換点

この事象は、VINDA制定時(G.E.122年)に「ゲウダ紀元(GEUDA Era, G.E.)」の起点として設定された。ゲウダ紀元は現在に至るまで統一暦として使用されている。

発生メカニズム

エイドラ素の出現

G.E.0年12月25日、地球全域で「エイドラ素(Eidra Matter)」が同時多発的に出現した。 (ただしこの時点では、地球において唯一文明と呼べるものを持っていた旧人類ですら、 いわゆる「無超常状態」に限定された科学主体的な技術体系しか持ち得ておらず、 エイドラ素の観測は不可能であったと考えられている。) 当時の旧人類人口は100億を超えており、その中には潜在的なAGA覚醒者が推定10万人近く存在していた。 そのため、AGAが無自覚に引き起こすイマジナル・カタストロフィ(創造災害)やゲウダ・バースト(GEUDAの爆発的大量産出)が各地で多発し、 旧人類による統治機構に大混乱が起きた。 「超常状態」に理解が及ばない旧人類は、この前例のない超常現象に対して全くの無力であり、 結果、旧人類が築いた文明や社会構造、および環境構築は根底から破壊された。 わずか72時間の間に旧生物の99.9999%が死滅するなどして、既存の世界秩序は完全に崩壊した。

エイドラ素の特性

  • 重力場や電磁場への異常な反応
  • 脳波パターンとの共鳴現象
  • エイドロン触媒を通じた想像内容の現実化および物質化能力

エイドロン触媒

  • エイドラ素の二次生成物質
  • 創造能力の媒介
  • GEUDA生成の根幹物質

72時間の大崩壊

第1段階:混乱の始まり(0-6時間)

エイドラ素出現直後、世界各地で「想像の具現化」現象が報告された。最初は小規模な異常現象として処理されたが、規模と頻度は急激に拡大した。

11:47
初の想像具現化現象の記録あり、最初のGEUDAの誕生
12:03
多くの主要都市において大規模な現実改変を確認
17:33
未知なる物質による現実改変が疑われる

第2段階:制御不能な創造(6-24時間)

AGAとして覚醒した個体の無意識の想像や恐怖が次々と現実化し始める。想像のコントロールが可能な個体も現れ、GEUDA数が爆発的に増加。

第3段階:生態系の崩壊(24-48時間)

既存の生態系が急速に破綻。地殻変動や環境汚染、GEUDAによる捕食や虐殺行為などにより、ほぼ全ての生物が生存不可能な状況に陥る。

第4段階:新世界の誕生(48-72時間)

旧文明の完全な崩壊と並行して、AGAによるGEUDAの創造数が爆発的に増加。 世界の様相が旧文明から大きく変化し、「超常状態」を当然とした新世界が誕生する。

生存者と適応者

生存統計(推定値)

絶滅した動植物種 約150万種
ショック後旧人類人口 約10000人
確認されているAGAの総数 1,247
新生GEUDA数 現在統計中

AGA(Advanced Gestalt Architect)の誕生

旧人類の中で、エイドラ素と共鳴する脳波を持ち、エイドロン触媒を生成することで創造能力を覚醒した極少数の個体がAGAと呼ばれるようになった。 AGAは新世界における「創造者」として、後の四界大戦で各勢力の中核を担うことになる。

長期的影響

エイドラショックは単なる災害ではなく、世界の根本的な再構築であった。 物理法則の変更、新しい生命形態の出現、そして想像力が現実を左右する新たな秩序の確立により、世界は全く新しい時代に突入することとなった。

主な影響

  • 物理法則の部分的無効化 - 想像による現実改変が常態化
  • 新生態系の確立 - GEUDA中心の生物圏へ移行
  • 技術文明の消失 - 既存科学技術の大部分が機能停止
  • 社会構造の完全変革 - 理念基盤の新しい集団形成

「世界は終わったのではない。始まったのだ。我々が知っていた現実という名の檻から、ついに解放されたのである。」

- 初期AGA記録より、作者不明